なんでも相談 2017.01.18 養子は、養親の財産も、実親の財産も相続できる? 私は養子にいった者です。 このたび実の父親が亡くなりました。 養子にいった身ですから、養親の財産を相続することになると思うのですが、そうすると実親の財産は相続できなくなるのでしょうか? それとも、どちらの財産も相続できるのでしょうか? 行政書士 宮澤優一 より: 1月 19, 2017 12:06 am 普通養子なら、養子縁組後も、実親の遺産を相続することができます。 「普通養子」の場合、養子は養子縁組後も、実親の遺産を相続することができます。 一方、「特別養子」の場合、養子は実親の遺産を相続することはできません。 養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2つがあります。 養子縁組とは、血のつながりのない者同士を、法律上の親子関係とすることです。 その養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2つがあります。 普通養子縁組とは 普通養子縁組とは、養子が実親との親子関係を継続したまま、養親と親子関係をつくることをいいます。 つまり、二重の親子関係が生じる縁組なのです。 特別養子縁組とは 特別養子は家庭裁判所の審判により成立します。 普通養子縁組と異なり、特別養子縁組の場合は、養子縁組が成立することにより、養子と実親、養子と実方の親族との関係は原則として終了してしまいます。 特別養子縁組は、昭和63年1月1日より認められることになったもので、養子と実親との関係を断つことにより、養子と養親との関係を実親子関係にできるかぎり近づけようとしたものです。 この場合、実親との親子関係は断ち切られていますから、二重に親子関係が生じることはありません。 普通養子縁組でも特別養子縁組でも、養子は養親の相続人になります 普通養子縁組、特別養子縁組のいずれにおいても、養子は養子縁組の日から養親の嫡出子としての身分を取得します。 そして、養親およびその親族との間において血族間におけるものと同一の親族関係を生じます。 つまり、養子と養親および養子と養親の父母や子といった親族との関係は、実の親子関係と全く同じものとなるということです。 ですから、相続の関係でも養子は養親の嫡出子として養親の相続人になります。 養親に実子がある場合には、養子はその実子と同一の相続分により養親の相続人となります。 普通養子縁組なら実親の相続人にもなれる。 普通養子の場合には、養子縁組によっても実親および実方の親族との関係には全く影響がおよびません。 つまり、養子にいっても、養子は実親と実の親子関係にあり、実親の親族との間も従来どおりの親族関係が続くということです。 ですから、養子は、実親が死亡したり、実親の関係の親族が死亡したときには、従来どおりの関係により相続人となります。 ご質問の例について、養子というのが普通養子のことであれば、あなたは実父の相続人になります。 実父に他の実子や養子がいれば、それらの子と均等の相続分により相続します。 その結果、養子は実親の関係でも、養親の関係でも相続人となり、いわゆる二重に相続の権利をもうことになるのです。 このことは逆に、養子が死亡した場合には、養親と実親が頭割りによって均等に相続権をもつことを意味します。 特別養子縁組だと、実親の相続人にはなれない。 特別養子になると、実親および実親の親族との関係は消減してしまいます。 したがって、特別養子の場合、養子が実親や実方の親族の相続人となることはできません。 ご質問の例について、養子というのが特別養子のことであれば、あなたは実父の相続人となることはできません。 相続・遺言書・老後のそなえ(成年後見)について詳しく知りたい方へ ⇒「相続」に関するコラム ⇒「遺言書」に関するコラム ⇒「老後のそなえ」に関するコラム こんなお悩みやお困りごとを解決します! ⇒「相続手続き」を失敗したくない ⇒確実に実現される「遺言書」を作りたい ⇒老後の不安をなくしたい <前の記事 遺言書を隠した家族に罰はないのですか? 一覧に戻る 次の記事> 兄が、認知症になった母の財産を使い込んで困ってます
普通養子なら、養子縁組後も、実親の遺産を相続することができます。
「普通養子」の場合、養子は養子縁組後も、実親の遺産を相続することができます。
一方、「特別養子」の場合、養子は実親の遺産を相続することはできません。
養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2つがあります。
養子縁組とは、血のつながりのない者同士を、法律上の親子関係とすることです。
その養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2つがあります。
普通養子縁組とは
普通養子縁組とは、養子が実親との親子関係を継続したまま、養親と親子関係をつくることをいいます。
つまり、二重の親子関係が生じる縁組なのです。
特別養子縁組とは
特別養子は家庭裁判所の審判により成立します。
普通養子縁組と異なり、特別養子縁組の場合は、養子縁組が成立することにより、養子と実親、養子と実方の親族との関係は原則として終了してしまいます。
特別養子縁組は、昭和63年1月1日より認められることになったもので、養子と実親との関係を断つことにより、養子と養親との関係を実親子関係にできるかぎり近づけようとしたものです。
この場合、実親との親子関係は断ち切られていますから、二重に親子関係が生じることはありません。
普通養子縁組でも特別養子縁組でも、養子は養親の相続人になります
普通養子縁組、特別養子縁組のいずれにおいても、養子は養子縁組の日から養親の嫡出子としての身分を取得します。
そして、養親およびその親族との間において血族間におけるものと同一の親族関係を生じます。
つまり、養子と養親および養子と養親の父母や子といった親族との関係は、実の親子関係と全く同じものとなるということです。
ですから、相続の関係でも養子は養親の嫡出子として養親の相続人になります。
養親に実子がある場合には、養子はその実子と同一の相続分により養親の相続人となります。
普通養子縁組なら実親の相続人にもなれる。
普通養子の場合には、養子縁組によっても実親および実方の親族との関係には全く影響がおよびません。
つまり、養子にいっても、養子は実親と実の親子関係にあり、実親の親族との間も従来どおりの親族関係が続くということです。
ですから、養子は、実親が死亡したり、実親の関係の親族が死亡したときには、従来どおりの関係により相続人となります。
ご質問の例について、養子というのが普通養子のことであれば、あなたは実父の相続人になります。
実父に他の実子や養子がいれば、それらの子と均等の相続分により相続します。
その結果、養子は実親の関係でも、養親の関係でも相続人となり、いわゆる二重に相続の権利をもうことになるのです。
このことは逆に、養子が死亡した場合には、養親と実親が頭割りによって均等に相続権をもつことを意味します。
特別養子縁組だと、実親の相続人にはなれない。
特別養子になると、実親および実親の親族との関係は消減してしまいます。
したがって、特別養子の場合、養子が実親や実方の親族の相続人となることはできません。
ご質問の例について、養子というのが特別養子のことであれば、あなたは実父の相続人となることはできません。
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