- コラム
遺言書があると遺産分けの話し合いをしないで済む
遺言書がないと、遺産分割の話し合いが必要
亡くなった方が遺言書を残していなかった場合、相続人の間で遺産を分けるための話し合いを行う必要があります。
これを「遺産分割協議」といいます。
親が亡くなったときには、兄弟姉妹でその話し合いをすることになるわけです。
しかし、その話し合いが、なかなか大変なのです。
遺産分割協議は大変!
「お母さんの世話を最期までしたのは私。」
「お兄さんは大学に行かせてもらえたのに、自分は行かせてもらえなかった。」
「お父さんは姉貴ばかりをひいきしていた。」
ほんの些細な不満をきっかけに、その話し合いが紛糾してしまうことがあるのです。
それは、遺産分けとは、つまりお金の絡んだ話し合いだからです。
お金が嫌いなんていう人は滅多にいませんから、わずかなお金をめぐってモメるのです。
「他の兄弟は何もしないのに私ばかりが介護をしていた。」という他の兄弟への不満。
「昔、他の兄弟ばかりひいきにしていた。」という親への不満。
そうした不満がもとで、「色々苦労してきたのだから、自分が多くもらって当然。」とか「あいつが自分と同じ額をもらうなんておかしい。」といった不平不満に繋がりやすいのです。
さらに、兄弟姉妹だけでなく、それぞれに妻や夫がいる場合には、遺産分けの話し合いに口を挟んでくることが考えられます。
それもトラブルの引き金となってしまうのです。
そうして、仲が良い兄弟姉妹でも、遺産分けの話し合いが、些細なことをきっかけにして「もうお前とは口を聞きたくない!!」という大喧嘩にまで発展してしまうということがあるのです。
遺言書がある最大のメリット!
亡くなった方が遺言書を残しておいてくれていれば、遺産分けの話し合いをする必要はありません。
それが最大のメリットです。
遺言書があれば、遺産分けは、その内容に基づいて手続きを行えば済むのです。
仲の良い兄弟姉妹。
異母・異父の兄弟。
前妻の子と後妻。
話し合いをするために感情的になってしまう人間関係は色々あります。
そういう人間関係があったとしても、この人たちが遺産分割の話し合いをする必要がありませんから、無用なトラブルが起こらずに済みます。
泥沼化する相続をめぐる争いは、遺言書があれば避けられるということです。
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