なんでも相談 2017.01.13 ゴルフ場の会員権は相続できないって本当ですか? 先日亡くなった父は、あるゴルフ場の会員権を持っていました。 家族で、誰がそれを相続するかという話をしているときに、「ゴルフ場の会員権は相続できないのではないか。」という話が出ました。 本当にゴルフ場の会員権は相続できないのでしょうか。 そんな高いものではないと思いますが、それでも父がそれなりのお金を払って買った権利ですから、相続されるのが当たり前と思っていました。 行政書士 宮澤優一 より: 1月 13, 2017 11:55 pm ゴルフ会員権は、相続できる場合とできない場合があります。 ゴルフ会員権の相続は、会員権の種類や会則の内容によって、相続できる場合とできない場合があります。 まずは、そのゴルフ会員権の種類や会の規則を確認しましょう。 ゴルフ会員権の相続手続きをお忘れなく! ゴルフ会員権の種類 ゴルフ会員権とは、会員制ゴルフ場におけるゴルフクラブの会員の地位をいいます。 会員制には、次の3つの種類があります。 ・預託金会員制 ・株主会員制 ・社団法人制 それぞれの特徴は次のとおりです。 預託金会員制 会員制ゴルフ場の大部分は、この預託金会員制になっています。 預託金会員制では、ゴルフクラブが定めた金額をゴルフ場に預けるという仕組みになっており、通常は何年間経過すると返還されるという仕組みになっています。 会員になると、ゴルフ場施設を優先的に利用できる権利等が与えられます。 株主会員制 株主会員制の場合は、ゴルフ場が株式会社を設立して、その株券を取得するということで会員となります。 会員になると、ゴルフ場施設を優先的に利用できる権利等が与えられます。 それだけでなく、株主会員制の特徴は、株主ですから、ゴルフ場の経営・運営について、株主総会を通じてゴルフ場に物申すことができる、つまり、ゴルフ場の経営に参画できるということです。 社団法人会員制 社団法人会員制のゴルフ場は数少ないと思いますが、参考までに。 社団法人制というのは、ゴルフをしたい人たちが集まって団体(法人)をつくり、その団体の構成員(社員)がゴルフ場の会員になるという仕組みです。 ゴルフ場の会員であるのと同時に経営者の1人になるということです。 預託金会員制のゴルフ会員権の相続 預託金会員制のゴルフ会員権が、相続の対象になるかどうかは、基本的には会員との契約内容やゴルフクラブが定める規則によって決まります。 ゴルフクラブの規則により相続が認められている場合 当然にゴルフ会員権の相続が認められます。 ゴルフクラブの規則により、相続が認められない場合 規則に「会員が死亡したときは、会員資格を失う」といった定めがある場合、相続人はゴルフ会員権を相続することはできません。 ただし、規則上は会員資格を失うとされている場合であっても、実際の運用では、ゴルフクラブの理事会の承認を得て相続を認めているゴルフ場もあるようです。 会員権の相続が認められない場合には会員資格を失うことにはなりますが、その場合でも、据置期間を経過した後であれば、預けた保証金の返還をうける権利は相続することが認められます。 ゴルフクラブの規則に、会員権の相続に関する規定がない場合 規則に、会員権の相続に関する定めが何もない場合には、ゴルフ会員権の相続が認められます。 その場合には、ゴルフクラブ理事会の承認が必要になるでしょう。 ただし、ゴルフクラブの規則で、会員権を他者に譲ることを禁止されてるような場合、相続は認められません。 株主会員制のゴルフ会員権の相続 株主会員制のゴルフ場においては、上記のとおり、ゴルフ場の経営会社の株主となると同時に、ゴルフクラブの会員になるわけです。 株式は相続されますから、ゴルフ会員権も、株式とともに相続の対象になると考えられます。 社団法人制のゴルフ場会員権の相続 社団法人制のゴルフ場においては、上記のとおり、社団法人の社員が会員となり、その社団法人によりゴルフ場を経営することになっています。 社団法人制のゴルフ会員権は、社団法人の社員となる権利そのものということです。 そして、社員の死亡と同時に、社員の地位は失われます。 ですから、社団法人制の場合、ゴルフ会員権を相続することはできません。 ただし、社団法人の定款によって、例外的に相続を認めているクラブもあるようです。 相続・遺言書・老後のそなえ(成年後見)について詳しく知りたい方へ ⇒「相続」に関するコラム ⇒「遺言書」に関するコラム ⇒「老後のそなえ」に関するコラム こんなお悩みやお困りごとを解決します! ⇒「相続手続き」を失敗したくない ⇒確実に実現される「遺言書」を作りたい ⇒老後の不安をなくしたい <前の記事 遺言は、気が変わったら撤回できますか? 一覧に戻る 次の記事> 封がされた遺言書を開封したい。注意すべき点は?
ゴルフ会員権は、相続できる場合とできない場合があります。
ゴルフ会員権の相続は、会員権の種類や会則の内容によって、相続できる場合とできない場合があります。
まずは、そのゴルフ会員権の種類や会の規則を確認しましょう。
ゴルフ会員権の相続手続きをお忘れなく!
ゴルフ会員権の種類
ゴルフ会員権とは、会員制ゴルフ場におけるゴルフクラブの会員の地位をいいます。
会員制には、次の3つの種類があります。
・預託金会員制
・株主会員制
・社団法人制
それぞれの特徴は次のとおりです。
預託金会員制
会員制ゴルフ場の大部分は、この預託金会員制になっています。
預託金会員制では、ゴルフクラブが定めた金額をゴルフ場に預けるという仕組みになっており、通常は何年間経過すると返還されるという仕組みになっています。
会員になると、ゴルフ場施設を優先的に利用できる権利等が与えられます。
株主会員制
株主会員制の場合は、ゴルフ場が株式会社を設立して、その株券を取得するということで会員となります。
会員になると、ゴルフ場施設を優先的に利用できる権利等が与えられます。
それだけでなく、株主会員制の特徴は、株主ですから、ゴルフ場の経営・運営について、株主総会を通じてゴルフ場に物申すことができる、つまり、ゴルフ場の経営に参画できるということです。
社団法人会員制
社団法人会員制のゴルフ場は数少ないと思いますが、参考までに。
社団法人制というのは、ゴルフをしたい人たちが集まって団体(法人)をつくり、その団体の構成員(社員)がゴルフ場の会員になるという仕組みです。
ゴルフ場の会員であるのと同時に経営者の1人になるということです。
預託金会員制のゴルフ会員権の相続
預託金会員制のゴルフ会員権が、相続の対象になるかどうかは、基本的には会員との契約内容やゴルフクラブが定める規則によって決まります。
ゴルフクラブの規則により相続が認められている場合
当然にゴルフ会員権の相続が認められます。
ゴルフクラブの規則により、相続が認められない場合
規則に「会員が死亡したときは、会員資格を失う」といった定めがある場合、相続人はゴルフ会員権を相続することはできません。
ただし、規則上は会員資格を失うとされている場合であっても、実際の運用では、ゴルフクラブの理事会の承認を得て相続を認めているゴルフ場もあるようです。
会員権の相続が認められない場合には会員資格を失うことにはなりますが、その場合でも、据置期間を経過した後であれば、預けた保証金の返還をうける権利は相続することが認められます。
ゴルフクラブの規則に、会員権の相続に関する規定がない場合
規則に、会員権の相続に関する定めが何もない場合には、ゴルフ会員権の相続が認められます。
その場合には、ゴルフクラブ理事会の承認が必要になるでしょう。
ただし、ゴルフクラブの規則で、会員権を他者に譲ることを禁止されてるような場合、相続は認められません。
株主会員制のゴルフ会員権の相続
株主会員制のゴルフ場においては、上記のとおり、ゴルフ場の経営会社の株主となると同時に、ゴルフクラブの会員になるわけです。
株式は相続されますから、ゴルフ会員権も、株式とともに相続の対象になると考えられます。
社団法人制のゴルフ場会員権の相続
社団法人制のゴルフ場においては、上記のとおり、社団法人の社員が会員となり、その社団法人によりゴルフ場を経営することになっています。
社団法人制のゴルフ会員権は、社団法人の社員となる権利そのものということです。
そして、社員の死亡と同時に、社員の地位は失われます。
ですから、社団法人制の場合、ゴルフ会員権を相続することはできません。
ただし、社団法人の定款によって、例外的に相続を認めているクラブもあるようです。
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