宮澤優一事務所

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夫の死後に再婚した場合、その夫の遺産を相続できるか?

私は、夫と死別したあと、2年ほど経ってから再婚しました。
前の夫との間に子どもはいません。
私は再婚するまで、前の夫名義の家で生活しており、特に相続について問題になることはありませんでした。
ところが、私が再婚した途端、前の夫の母から「あなたは再婚したんだから、遺産を相続する権利は無い。」と嫌み混じりに言われました。
家も土地も、前の夫名義ではありますが、私もマイホームのために一生懸命働いてきたつもりです。
再婚することとなりましたが、私にも相続する権利があっても良いのではないかと思っています。
再婚した私には相続権はないのでしょうか。
宮澤先生、教えてください。

  • 行政書士 宮澤優一 より:

    あなたが前の夫が亡くなったときに、その配偶者であった以上、その後に再婚しても前の夫の遺産を相続する権利があります。

    相続に関するご質問ありがとうございます。
    ご質問の答えは上記のとおりです。

    もう少し細かく説明いたします。

    配偶者の相続と再婚

    再婚しても、前の夫の遺産を相続できるということです。

    配偶者の相続権には、「相続財産の維持、増大に寄与し、協力した者に対する精算」という意味合いも含まれています。

    ですから、前の夫が亡くなった後に婚姻前の氏に戻ろうと、姻族関係終了届を出して前の夫の親族との関係が無くなろうと、また、あなたのように他の方と再婚しようと、そのようなことは配偶者の相続権には何の影響もありません。

    亡くなった方の配偶者の相続権について

    相続は、人が亡くなったのと同時に開始します。
    相続開始時点で相続人が誰かを決めるわけです。

    あなたの前の夫が亡くなった時、あなたはその配偶者だったわけですから、たとえその後に再婚していたとしても、あなたは前の夫の遺産を相続することができるというわけです。

    世の中には夫が亡くなってから妻が実家に帰ったり、再婚したりすると、「亡くなった夫の家との縁は切れたのだから、亡くなった夫の遺産を相続する権利はない。」と主張する方も多くいるようです。

    そういう考え方は、昔の民法にあった「家」の制度に根っこがあるように思います。
    感情論ということもあるかも知れません。

    いずれにしましても、亡くなった方の配偶者の相続権について、あなたの前の夫の母が言っていることは正しくありません。

    配偶者の相続権

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